年末調整は税理士に依頼するとどこまでしてくれる?メリットや費用相場など
目次
年末調整とは、年毎月の給与から概算で天引きされた源泉所得税と、正確な年間の所得税額との差額を精算する手続きのことです。
企業に勤める個人の方は、概算の所得税を毎月源泉徴収されていますが、正確な所得税額は1年間の収入が確定した後でなければ計算することができません。
年末調整は複雑で手間がかかるため、税の専門家である税理士に依頼することで、手続きをスムーズに進め、正しい計算を行うことができます。
この記事を読むことで、年末調整の重要性と税理士に依頼するメリットをご確認いただけます。
年末調整を税理士に依頼するとどこまで対応してくれる?
年末調整を税理士に依頼することで、お客様は必要書類を渡すだけで、所得税の計算から源泉徴収票や法定調書の作成、提出まで、税務に関わる全プロセスを一任することができます。
これにより、貴社の経理担当者の業務負担を大きく軽減し、かつ精度の高い書類作成を実現します。
依頼した際に税理士に行ってもらえる業務は以下の通りです。
- 必要書類の確認
- 年末調整後の金額に基づく納付書の作成
- 源泉徴収票の作成・提出
- 法定調書合計表の作成・提出
- 給与支払報告書の作成・提出
必要書類の確認
年末調整は、従業員から提出される申告書や控除証明書といった必要書類の収集・確認の時点で、大きな手間が発生します。特に書類の記入漏れや添付漏れがないかチェックする作業は、経理担当者の多大な負担となります。
税理士に依頼することで、お客様から受領した必要書類の内容チェックを代行し、不備があった場合の確認・対応までサポートします。これにより、年末調整の初期段階の労力を大幅に削減し、その後のスムーズな計算へと繋げることができます。
年末調整後の金額に基づく納付書の作成
年末調整後の納付書とは、年末調整による所得税の過不足を精算した最終的な納付額を記載する書類です。1月に納付する源泉所得税額から、年間の過不足額(還付または追加徴収)を調整して、その月の納付額を確定します。
従業員ごとの計算と会社全体の税額集計は複雑なため、税理士にご依頼いただければ、これら一連の計算から納付書の作成までを代行いたします。
泉徴収票の作成・提出
源泉徴収票とは、その年に会社が支払った給与・賞与の総額と、源泉徴収した所得税額を記載した書類です。会社は全従業員に源泉徴収票を交付する義務があり、従業員はこれをもとに確定申告などを行います。
さらに、役員や高額所得者など一定の要件を満たす対象者の源泉徴収票は、税務署と市区町村(給与支払報告書)へ提出しなければなりません。税理士に依頼すれば、年末調整の計算に基づいた源泉徴収票から、複雑な提出要否の判断、e-Tax等による提出代行まで一任することができます。
法定調書合計表の作成・提出
法定調書合計表とは、税務署へ提出する源泉徴収票や報酬の支払調書など「誰に」「何を」「いくら」支払ったという、各種「法定調書」の集計表となる書類です。会社が1年間に誰にいくら支払い、いくら源泉徴収したかを一覧にして報告します。
どの調書を何枚提出するのか、支払い総額はいくらかなどを正確に集計する必要があり複雑に感じる方が多い業務です。こちらも税理士に依頼することで個々の法定調書の作成から合計表の作成、e-Tax等での提出代行まで一括して任せることができます。
給与支払報告書の作成・提出
給与支払報告書とは、従業員(アルバイト・パートを含む)に支払った給与の金額や源泉徴収税額、社会保険料などを記載し、従業員の住民税を計算するために各市区町村へ提出する書類です。従業員本人への交付は不要で、税務署に提出する法定調書と同時に作成します。
税理士に依頼すれば、年末調整の計算から、従業員ごとに異なる市区町村への仕分け・提出作業まで、貴社の経理担当者の負担となる手続きを全て代行します。
これにより、この業務に関する経理担当者の負担を軽減することができます。税理士・司法書士・社労士・財務会計・会計・不動産・カンボジア
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年末調整を税理士に依頼するメリット
年末調整は自社対応も可能ですが、扶養控除や保険料控除など非常に複雑な計算が必要で、多大な手間と時間がかかります。
税制改正への対応漏れや計算ミスも許されません。そのため、通常業務と並行して行うことになり、正確性を確保することが業務上の大きな負担になります。
多くの企業が専門家である税理士に依頼することで経理担当者の業務負担を軽減することができます。
業務負担を軽減できる
年末調整の時期は、通常業務に加えて対応が必要になるため、貴社の経理担当者の負担が特に増える時期です。年に一度の複雑な手続きのために、従業員への書類依頼やチェックに追われるのは大きな負担となります。
税理士に依頼することで、この負担は大幅に軽減することができます。お客様の対応は「書類の回収」や「年末調整の結果を反映した給与計算」のみとなり、年に一度の複雑な業務である年末調整の業務負担を軽減できることで本業に集中していただけます。
ミスや漏れなく進められる
年末調整は非常に複雑で、専門的な税の知識が不可欠なうえ、税制改正は毎年行われるため手続き方法や控除の要件、提出書類の様式が前年から変わることも少なくありません。
税の専門家である税理士は、これら最新の税制を正確に把握しています。
そのため税理士に依頼することで、計算ミスや適用可能な所得控除の漏れなどを防ぎ、精度が高く、かつスムーズな手続きが保証されます。
人件費を削減できる
年末調整を社内で行うには、資料の回収から計算、精算まで多くの時間と人手が必要です。
特に年末の多忙な時期は、経理担当者が残業で対応するケースも多く、結果として人件費が増加してしまう恐れがあります。
こうした残業代などの人件費は予測が難しい変動コストとなります。一方、税理士への依頼費用は定額で明確です。特に従業員が多いほど社内人件費よりも、税理士への依頼コストの方が安く抑えられる可能性が高く、従業員が少ない場合であっても結果的にコストが安く抑えられる可能性も少なくありません。本業以外の業務をアウトソーシングし、コストを固定化することで、効率的に人件費とリスクを削減することができます。
従業員からの信頼感が高まる
給与や税金の計算は従業員の生活に直結するため、誤りがあると会社への不信感につながります。特に確定申告が必要な従業員にとって、源泉徴収票の誤りは、訂正の手間や本人の損失を被る可能性もあります。
税の専門家である税理士に依頼し、正確な計算を保証することで従業員は安心して働くことができ、会社への信頼感を高めることができます。
年末調整を税理士に依頼する場合の費用相場
税理士に年末調整のみを依頼する場合(スポット依頼)の費用は、「基本料金」と「従業員1人あたりの料金」の合計で決まるのが一般的です。
相場としては、基本料金が1万円~3万円程度、それに加えて従業員1人あたり1,500円~3,000円程度の料金がかかるケースが多く見られます。例えば、従業員20名であれば、基本料金2万円+(2,000円×20名)=合計6万円程度が一つの目安となります。
費用を抑えるためには、顧問契約を結び、月々の記帳代行や給与計算とセットで依頼することで安くなる場合も多いです。また、依頼する際は、従業員から回収する申告書などに不備がないか確認し、年末の期限間近ではなく、早めに依頼することも追加料金やトラブルを防ぐポイントになります。
年末調整を税理士に依頼する流れ
年末調整は、10月頃に税理士へ依頼の意思を伝えるとスムーズです。
顧問契約が長い場合であっても「今年も昨年同様に」と思い込まず、毎年のこととして確認することで、認識のズレによるトラブルを防げます。新規や税理士変更の場合は、下記の時期が目安です。
依頼後の一般的な流れは以下の通りです。
- 【11月上旬】必要書類の提出 従業員から回収した申告書(扶養控除申告書や保険料控除申告書など)を税理士に提出します。
- 【11月下旬~12月】年末調整の実施 税理士が税額計算と過不足の調整(還付・徴収)を行います。
- 【12月~1月】精算・納付 計算結果に基づき、会社は源泉所得税を納付し、従業員への精算(給与への反映)を行います。
年末調整で税理士に提出するもの
年末調整を税理士に依頼する際、提出する書類には、従業員に記入してもらうものと、会社で用意する資料(給与台帳)があります。主な提出物は以下の通りです。
| 提出書類 | 概要 |
|---|---|
| 扶養控除等(異動)申告書 | 配偶者や親族などを扶養している場合に「扶養控除等」を受けるために提出する書類です |
| 保険料控除申告書 | その年に支払った「生命保険料」「地震保険料」「社会保険料(国民年金など)」「小規模企業共済等掛金(iDeCoなど)」について申告し、所得控除(保険料控除等)を受けるために使用する書類です |
| 基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書 | 「基礎控除」、「配偶者控除」または「配偶者特別控除」、給与収入が850万円を超え、かつ特定の要件(特別障害者の扶養など)を満たす場合に控除を受けるために使用します |
| 各種保険料控除証明書 | 上記「保険料控除申告書」で申告した内容が正しいことを証明する添付書類です |
| 源泉徴収票 | その年に中途入社した従業員が提出する書類です。前の勤務先でその年の1月1日から退職日までに支払われた給与額と徴収された税額が記載されています |
| 住宅借入金等特別控除申告書と借入残高証明書 | 住宅ローン控除(住宅ローン減税)を受ける従業員が提出する書類です。 |
| 給与台帳 | 税金・社会保険料計算の根拠 毎月の源泉所得税の計算はもちろん、年末調整や社会保険料の計算(算定基礎届など)は、すべてこの給与台帳の金額をベースに行われます |
年末調整は社労士も在籍しているキークレアグループにお任せください
年末調整は、年に一度の複雑な手続きであり、専門家である税理士に依頼することで、業務負担の軽減やミスの防止といった大きなメリットが得られます。
キークレアグループには社会保険労務士も在籍しており、年末調整をご依頼していただければ税務の専門家である税理士と、労務の専門家である社労士がチームを組み、グループ一丸となって手続きを行います。
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