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病院・クリニックの税務調査とは?対象になりやすいケースや流れなど

代表税理士 三嶋 泰代
監修代表税理士三嶋 泰代

税務調査とは、納税者の申告内容が正しく処理されているかを税務署が確認する手続きのことです。
特に、病院やクリニックは安定して所得が高く、現金管理などの経理処理も複雑になりがちなため、税務調査が入りやすい業種といわれています
本記事では、調査対象になりやすい医療機関の特徴や当日の流れ、調査官が重点的にチェックするポイントなどを解説しております。

病院・クリニックの税務調査とは?

病院・クリニックの税務調査とは、申告内容が正しく処理されているか確認するために行われます
税務調査は、以下の2種類に分けられます。

  • 任意調査:
    不正の有無に関わらず実施され、事前に通知があります。
  • 強制調査:
    多額かつ悪質な不正が発覚した場合に実施され、事前連絡なく強制的に行われます。

調査時期として多いのは、確定申告後の4~5月や、税務署の人事異動が行われる7月以降~11月頃とされています。
医療機関は、現金収入も多く、帳簿管理の正確性が特に重視される傾向があります。

税務調査の対象になりやすい病院・クリニックの特徴

税務調査は、前回の調査から長期間が経過している場合や、申告内容に不自然な点が見受けられる場合に、特に対象となりやすくなります
日計表と実際の現金残高の差異、経費の急増減など、数字に不自然さがあると重点的に見られます。

前回の税務調査から時間が経過している

病院・クリニックの税務調査は、一定のサイクルで実施されることが多く、一般的に3~5年に一度程度の頻度と言われています。
そのため、前回の税務調査から時間が経っていると、内容に問題がなくても「そろそろ確認しておこう」という時期的な理由で対象になることがあります
もちろん、不正があるから調査されるとは限りません。
むしろ医療機関は現金収入が多く、業種的に定期的にチェックされやすいのです。

過去の調査から時間が空いている時は、レセプトと会計データの突合、現金管理の流れをいつでも提示できるように整えておくと安心です。

開業から3年ほど経過している

開業から3年ほど経過すると税務調査の対象になりやすいと言われます。開業直後は赤字や設備投資が中心ですが、3年目頃から事業が軌道に乗り利益が出やすくなるためです
また、開業2年間は消費税が免税となるケースが多く調査が入りにくいものの、3年目から課税事業者となることで、この節目に調査が行われやすくなります。
事業規模が拡大する時期でもあり、帳簿や証憑の管理を万全にしておくことが重要です。

収益に対する費用の割合が標準的ではない

病院・クリニックでは、収益に対して費用の割合が極端に大きいと、税務署が「何か理由があるのか?」と確認したくなり、調査対象になりやすくなります。
もちろん必ず不正を疑われているという話ではなく、単に経理上の計上漏れや科目の扱い違いなど、事務的ミスが原因のケースも多いです。
税務署は個別の数字だけでなく、同業他院との比較を行い、業界平均と比べて大きく乖離していないかを見ています

数年間にわたり事業所得が赤字となっている

事業所得が数年間にわたり赤字が続くと事業実態が疑われ、税務調査の対象になりやすくなります。
もちろん、設備投資やスタートアップ期の人件費増加により赤字が出る場合など、事業活動に基づく赤字自体は何ら問題ありません。
ただ一方で、自宅家賃などの私的費用を経費計上する人もいるため、税務署は赤字の内容を慎重に見ます。
赤字が続く場合は、その理由や経営状況を明確に説明できるよう資料を整えておくことが重要です

課税対象の売上が1,000万円にわずかに届いていない

課税売上が毎年1,000万円に「わずかに届かない」状態が続くと、税務署は注意して見る場合があります。
1,000万円を超えると翌々年から消費税の納税義務が発生するため、意図的な売上調整や自費診療の計上漏れがないかを確認しようとするからです
レセプト・自費売上などと会計データの突合を行い、数字の根拠を日頃から明確にしておくことが、調査リスクの軽減につながります。

病院・クリニックの税務調査の流れ

病院・クリニックの税務調査は、通常2~3日程度で行われ、調査官は2名ほどで来訪するケースが多いです
レセプトや現金管理、役員給与の妥当性など、医療機関特有のポイントを重点的に確認されます。

事前連絡

税務調査は任意調査であれば通常、事前に日程調整の連絡があります。調査自体を断ることはできませんが、業務の都合がつかない場合は、別日への変更を希望することも可能です。
連絡時には、対象年度や確認したい事項が伝えられるため、資料の準備や担当者のスケジュール調整を早めに行うことが重要です。
特に医療機関では、診療への影響を最小限に抑えるため、事前準備の丁寧さが調査対応のスムーズさを左右します。

税務調査1日目~2日目以降

税務調査の1日目~2日目以降の流れや、調査内容は以下の通りです。

1日目

代表者や経理担当者へのヒアリングが行われ、事業内容など基本事項が確認されます。その後、帳簿書類のチェックが始まり、不足資料があれば追加提出を求められます。

2日目以降

帳簿や領収書、預金取引などの詳細確認が中心となり、提出した追加資料をもとに調査が進みます。
医療機関でカルテの開示を求められることもありますが、患者様のプライバシー保護の観点から、氏名を隠して提示するなど、調査官と開示方法を相談することも重要です。

2日間で調査が終わらない場合は、3日目以降の調査継続か、資料の持ち帰りを依頼されることがあり、準備状況によって日数が変動するかもしれません。

税務調査実施後

税務調査実施後は、税務署からの指摘事項の説明があり、ここから税務署との協議の段階に移ります。 指摘に対してその場で即答する必要はなく、一度持ち帰り税理士と内容を整理してから回答することが重要です。

  • 指摘事項に納得した場合:
    修正申告書を提出し、追徴税額を納付します。
  • 指摘事項に納得できなかった場合:
    税務署と協議し、解釈の違いや事実関係を丁寧に説明します。
  • 指摘事項がなかった場合:
    そのまま税務調査は終了です。

調査後の対応次第で納税額や将来のリスクが大きく変わるため、慎重な判断が求められます

病院・クリニックの税務調査に必要な資料

税務調査にあたっては、

  • 窓口日計表
  • 予約管理表
  • 窓口現金出納帳
  • 社保・国保の支払決定通知書
  • 在庫棚卸表
  • 預金通帳
  • 総勘定元帳
  • 請求書・領収書・契約書
  • 賃金台帳やタイムカード

など、日常業務と資金の流れが確認できる資料を準備しておくことが大切です。
調査対象期間は原則、過去3年分が対象で、大きな問題がなければそこで終了となるケースが多いです。
ただし、不正が見つかった場合は最長7年まで遡って調査されることもあります。

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病院・クリニックの税務調査でチェックされる7つのポイント

病院・クリニックの税務調査で重点的に確認されるポイントは、他業種より明確に偏りがあります。
特に下記の7つがよくチェックされるポイントです。

①売上の計上漏れ

医療機関の税務調査では、売上の計上漏れが最も重点的に確認されます
特に、自賠責収入や自由診療収入、窓口収入はレセプトとは別管理となることが多く、記帳漏れが起きやすい部分になります。
自賠責は入金時期が遅れがちなため計上時期のズレが指摘されやすく、自由診療は現金管理の不備による漏れが疑われやすい点にも注意が必要です。
窓口収入についても出納帳と預金入金の突合が行われ、少しの不整合でも確認の対象になります。

②売上の計上時期

売上の計上時期については、医療機関特有の「入金タイミングのズレ」が多いため、税務調査で必ず重点的に確認されます
レセプト請求や健診・予防接種などの未収金は、請求から入金までタイムラグがありますが、税務上は「入金時」ではなく「診療完了時」に計上する「発生主義」が原則です。
例えば、収入を入金ベースで経理処理していると、決算月での計上漏れ(期ズレ)を指摘されることになります。

③在庫の計上漏れ

医薬品や診療材料などの計上漏れは、利益操作につながる可能性があるため、税務調査で厳しく確認されます。
特に問題となるのは、在庫の架空計上・水増しといった意図的な不正です。医薬品や材料は使用量の把握が難しく、棚卸数の不一致が起きやすいため、期末棚卸資産の計上額が適正かどうか入念にチェックされます。
実地棚卸と帳簿残高の整合性を日頃から確保しておくことが重要です

④個人消費・家事消費の有無

個人消費や家事消費の経費按分が不適切だと、税務調査で経費を否認される可能性があります
按分には明確な法律上のルールはありませんが、事業と家事の使用割合・面積割合・利用実態など、合理的な基準に基づいて処理することが求められています。
特に対象になりやすいのは、車両費・通信費・水道光熱費・借入利息・損害保険料など、事業と私用が混ざりやすい費用です。根拠などが説明できる按分方法を整えておくことが重要です。

⑤交際費や消耗品の用途

交際費や消耗品はプライベート利用が混ざりやすいため、税務調査でチェックされる恐れがあります
帳簿と領収書を照合し、支出の内容や相手先との関係について説明を求められることもあります。
用途が曖昧な支出は「私的利用ではないか」と疑われやすく、最近では税務署が相手先へ問い合わせることで、プライベート利用が発覚するケースもあります。
領収書の裏書きや用途メモを残すなど、日頃から説明できる状態にしておくことが重要です。

⑥外注費の実態

外注費は実態の有無や金額の妥当性が不透明になりやすいため、税務調査で確認されます。
特に、医療行為を行うスタッフの外注費処理は、「実質は給与(雇用契約)」とみなされるリスクが非常に高く、否認されやすいポイントです。
また、外注費は無形のサービスの対価として支払われることが多く、金額の設定基準も曖昧なうえ、水増しが脱税手段として使われやすいため、契約内容や業務実態を説明できる資料を整えておくことが重要です

⑦虚偽の人件費

人件費で問題となりやすいのは、実態に基づかない支給や不適切な処理です。
特に、アルバイト等を使った架空人件費の計上、非常勤医師への不正な源泉徴収の税率や実態のない交通費支給などがあります。
また、青色事業専従者や親族に対して不相当に高額な給与を支払っているケースも調査で必ず確認されます。
人件費は経費の中でも金額が大きく、意図しない形でも不正と判断されることがあるため、注意が必要になります

病院・クリニックが税務調査に入られないための対策

病院・クリニックが税務調査に入られないためには、日頃の管理体制を整えておくことが最も効果的です。
まず、日々の収入・支出を正確に記録することが基本で、レセプト・窓口収入・自由診療・自賠責など、科目ごとの入金管理を徹底することが重要です
また、どこまで経費として計上できるのかを正しく理解し、個人利用と混在させないことも調査リスクの軽減につながります。

税務申告については、期限内に正確な内容で提出することが大前提で、提出漏れや誤りが続くと調査対象として目をつけられることがあります。
判断に迷う事項や不明点があれば、早めに税理士へ相談し適切な処理を行うことで、調査を未然に防ぐことができます。

病院・クリニックの税務調査についてはキークレア税理士法人にご相談ください

病院・クリニックの税務調査は、医療特有の会計知識と、事前の十分な対策が結果を大きく左右します。
日々の診療業務でお忙しい中、税務署との協議や膨大な資料整理をご自身だけで対応するのは、精神的にも時間的にも大きな負担となります。

キークレア税理士法人には、医業サポートの経験が豊富なスタッフが揃っています。現在も数多くのクリニックや医師個人のサポートを行っており、常に新しい情報を取り入れながら様々な事例に携わっています。
また、グループ各社の専門知識を集約し、クリニック運営で生じる様々な問題を迅速に解決に導きます
お金に関することはすべてお任せいただき、診療に専念していただける環境をつくります。

病院・クリニックの税務調査でのお困りの際や医療に強い税理士をお探しの際は、ぜひキークレア税理士法人にご相談ください。

お客様のビジョン達成のために、グループ一丸となり全力で支援してまいります。 お客様のビジョン達成のために、グループ一丸となり全力で支援してまいります。

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