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売上は高いのに利益が低いのはなぜ?原因や改善策をわかりやすく解説

代表税理士 三嶋 泰代
監修代表税理士三嶋 泰代

会社を経営していると売上高が増えても利益が減ることがあります。売上は高いのに利益が低い状態が続けば資金繰りが悪化し、最悪の場合は黒字倒産の危険性も潜んでいます。
この記事では利益が残らない原因や、売上を伸ばしつつ利益を高める改善策を、わかりやすく解説いたします。

売上は高いのに利益が低いのはなぜ?

売上は高いのに利益が低い場合、売上総利益(粗利益)や営業利益が下がっていることが考えられます
売上総利益とは売上高から売上原価を差し引いた利益のことで、企業の付加価値を示します。営業利益はそこから販売費や一般管理費を引いた本業の利益です。

例えば売上高が1億円で利益率が10%なら利益は1000万円ですが、売上が2億円に増えても利益率が3%に下がれば利益は600万円に減少してしまいます。
売上だけを追うと手元にお金が残らない事態になるのです。原因を4つ解説します。

変動費率が増加している

利益が減る大きな原因の一つが変動費率の増加です変動費率とは売上高に対する変動費の割合を指します。近年は物価高騰や円安の影響で仕入れ原価が高くなっている企業が多く見受けられます。

原価が上がっているのに販売価格へ転嫁できていなかったり、価格競争で販売価格を下げてしまったりすると変動費率は上昇します。たくさん売っても薄利多売の状態となり利益が圧迫されてしまうのです。

固定費が増大している

固定費の増大も営業利益を減少させる要因です固定費とは売上の増減に関わらず毎月継続的に発生する費用のことで、人件費、地代家賃、広告宣伝費などが該当します。

例えば売上を増やすためにWeb広告などのPR活動に多額の費用をかけすぎていると、売上が伸びてもそれ以上に固定費が膨らみ利益が残りません。
また、見栄えの良いオフィスへの移転なども固定費の増大を招き経営の首を絞めることになります。

生産性が悪い

事業構造の非効率さが原因で利益率を下げているケースも多々あります。キークレアの顧問先様でもよくあるのが、特定の従業員に業務が偏っており、仕組み化されていない状態です。
属人的な業務はミスや残業を生みやすく、無駄なコストを増加させます。

また、古いシステムを使い続けることで作業時間がかかり、本来注力すべき営業に時間を割けない悪循環に陥ることもあります。生産性の悪化は利益を静かに圧迫していくのです。

売上至上主義になっている

経営方針そのものが売上至上主義になっている場合も要注意です。これは売上規模の拡大を最優先とし利益確保やコスト管理を軽視してしまう考え方です。
例えば、目標売上を達成するために過度な値引き営業を行う場合や、採算の合わない案件まで無理に受注する場合などがこれに該当します。

売上が上がると成長しているように錯覚しがちですが、コスト管理が後回しになれば当然利益は下がります。キークレアでもよくお伝えするポイントです。

売上高経常利益率とは?

会社の稼ぐ力を正しく測るために重要な指標が「売上高経常利益率」です。
これは売上高に対する経常利益の割合を示すもので、本業の儲けである営業利益に加え、受取利息や支払利息などの営業外損益も含めた企業全体の収益力を把握できます

この指標の推移を見ることで、利益の安定性や経営改善の効果、同業他社との競合優位性を分析することが可能です。金融機関への説明など重要な経営判断で活用される指標です。

【業種別】売上高経常利益率の目安

売上と利益のバランスを見る際はこの売上高経常利益率を指標にします。計算式は「経常利益÷売上高×100」です。目安となる数値は業種によって大きく異なるため、自社が属する業界の平均値と比較することが大切です。一般的な平均値は以下の通りです。

業種 売上高経常利益率の平均値
建設業 約3.0%~4.0%
製造業 約4.0%~5.0%
情報通信業 約6.0%~7.0%
運輸業、郵便業 約3.0%~4.0%
卸売業 約1.5%~2.5%
小売業 約2.0%~3.0%
不動産業、物品賃貸業 約8.0%~10.0%
学術研究、専門・技術サービス業 約5.0%~6.0%
宿泊業、飲食サービス業 約1.0%~3.0%
生活関連サービス業、娯楽業 約3.0%~4.0%
サービス業
(他に分類されないもの)
約4.0%~5.0%
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売上を伸ばしつつ利益も高めるための5つの方法

①利益率が下がっている商品やサービスを特定する

まずは自社のどの部分で利益を押し下げているのか把握しましょう。商品カテゴリごとの「移動累計」を調べ、赤字商品や利益率が低い商品を特定します。

移動累計とは過去1年間の売上や利益を月ごとにずらして合算し、長期的なトレンドを把握する手法です。
特定後は損益計算書などの財務諸表を基に同業他社と比較分析を行い、不採算商品の値上げや販売停止といった改善策を講じていくことが第一歩となります。

②利益率の高い商品を開発する

利益率改善には付加価値の高い新商品の開発も効果的です。市場の潜在的なニーズや顧客が本当に求めている価値をリサーチし、他社にはない独自の魅力を持つ商品を設計します。
開発段階から原価管理やコスト削減を強く意識し、確実に利益を確保できる商品構造を構築することが重要です。

競合との差別化ポイントを明確に打ち出せば、価格競争に巻き込まれず高価格帯でも選ばれ続ける商品を生み出すことができるでしょう。

③無駄な固定費を削減する

手っ取り早く利益を生み出すには無駄な固定費の削減が不可欠です。まずは広告宣伝費の費用対効果を厳密に測定し、成果に結びついていない不必要な販促活動を思い切って削減しましょう。
またITツールの導入による業務の自動化を進め、人件費を削減することも有効です。

固定費は一度削減できればその後も継続して利益に貢献してくれます。定期的に費用対効果を見直し、無駄な支出を継続的に削減する取り組みが重要です。

④経営方針を見直す

根本的に利益を出せる体質へと変革するには、経営方針自体の見直しが必要です。売上目標だけでなく、営業利益や経常利益もKPIとして設定し全社員に利益意識を浸透させましょう。

キークレアの顧問先様でも評価基準を売上高から粗利額に変更したことで、過度な値引き営業が減り、利益率が劇的に改善した事例があります。
原価率や価格設定、業務プロセスなど会社の土台を利益重視の視点で再構築することが求められます。

⑤財務面を改善する

営業利益は出ているのに経常利益が低い場合は財務面の改善が急務です。既存の借入金利息が高すぎる場合は、より金利の低い金融機関への借り換え交渉を行い、支払利息を削減しましょう。

また、事業に使っていない遊休不動産や余剰資金があるのであれば、売却して借入金の返済に充てたり安全な資産運用に回して収益を生み出したりする工夫も必要です。
経常利益ベースでの利益率アップを目指すことが強固な財務基盤を作る鍵です。

財務分析は専門家のサポートを活用するのがおすすめ

売上の拡大と利益率の向上を両立するには、自社の現状を客観的かつ正確に把握する財務分析が不可欠です
税理士などの専門家のサポートを活用すれば、自社のどこで利益が出ているのかという収益構造を正確に把握し、値引きやコスト増といった利益率低下の真の原因を特定できます。

キークレアではプロの視点からの的確な助言により、売上を伸ばしながら確実に利益を確保するための経営戦略をともに立案いたします。

売上は高いのに利益が低いケースでよくある質問

経営において売上と利益はどちらが大事ですか?

結論から申し上げますと、売上と利益の「両方」をバランスよく大切にすることが重要です。売上は会社の規模を示す指標としてイメージしやすいですが、利益は手元に残るお金であり、会社を存続させる生命線です。

従業員に「なぜ利益が必要なのか」「利益はどのように生まれるのか」を図解などを交えてわかりやすく伝え、社内で自社の利益に対する理解を深めることが大切です。

利益のしくみ

売上高営業利益率の低い会社はなぜ危険なのですか?

売上高営業利益率が低い会社は、わずかな環境変化で一気に赤字に転落しやすいため危険です。利益率が低いということは、コストの割合が高く余裕がない状態です
不況で少しでも売上高が減少したり原材料費が高騰したりしただけで経営危機に陥ってしまいます。

外的要因に対する耐性が非常に弱いため注意が必要です。

利益を上げるために必要な売上高はどう計算すればいいですか?

目標とする利益を上げるために必要な売上高は、固定費と限界利益率を用いて計算します

計算式は(固定費+目標利益)÷限界利益率=必要な売上高です。

限界利益率とは売上高に対する限界利益(売上高から変動費を引いたもの)の割合です。

この計算を行うことで、いくら売ればどれだけの利益が残るのかが明確になり、根拠に基づいた販売計画や経営計画を立てることができるようになります。

売上は高いのに利益が低くてお悩みの方はキークレアにご相談ください!

売上は順調に伸びているのに手元にお金が残らないとお悩みの経営者様は多くいらっしゃいます。利益が低い原因は、変動費の増加や固定費の膨張など様々です。

キークレアでは単なる税務申告だけでなく、財務コンサルタントとしての知見を活かしお客様の収益構造を根本から見直すサポートを行っております
自社の課題を明確にし、利益体質へと生まれ変わりたいとお考えの際は、ぜひ一度キークレアへご相談ください。

お客様のビジョン達成のために、グループ一丸となり全力で支援してまいります。 お客様のビジョン達成のために、グループ一丸となり全力で支援してまいります。

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