確定申告しなくていい金額とは?個人事業主や副業などケース別に紹介
目次
所得金額が一定額以下であれば、確定申告が不要になる場合があります。個人事業主や会社員、年金受給者など、立場によってその基準となる金額は大きく異なります。2026年現在の税制に基づき、自分が申告対象か判断することは節税の第一歩です。
本記事では、確定申告をしなくていい金額の目安をケース別にわかりやすく解説し、申告が必要な人や申告した方がよいケースについても紹介します。
確定申告をしなくていい金額はいくら?
確定申告が不要となる金額は、所得の種類や働き方、適用される控除によって変わります。一律の金額ではないため、自身の収入区分に応じて判断する必要があります。
まずは基本的な考え方を整理していきましょう。
個人事業主・フリーランスの場合
個人事業主やフリーランスは原則として確定申告が必要ですが、1年間の所得金額が95万円以下(2024年分までは48万円以下)であれば申告義務はありません。
2025年度の税制改正により、2026年現在の基礎控除額は95万円に引き上げられています。売上から必要経費を差し引いた後の所得がこの金額以下なら、基礎控除を適用することで課税所得がゼロになり、所得税が発生しないため、申告は不要です。
給与所得者(会社員・アルバイト・パート)の場合
会社員やパートの方は、年収が2,000万円以下で勤務先が1カ所であれば、通常は年末調整で所得税の精算が終わるため確定申告は不要です。しかし、2カ所以上から給与を得ている場合や、副業による収入がある場合などは、一定の金額を超えると自身で申告する義務が生じます。
自分の収入形態がどの区分に該当するか、正しく把握しておくことが重要です。
複数の勤務先から給与を得ている
ダブルワークなどで2カ所以上の会社から給与を受け取っている場合、メインの勤務先以外の給与収入が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要です。この20万円は経費や税金を差し引く前の額面金額で判定します。ただし、給与の全額が源泉徴収の対象となっていることが前提です。
なお、所得税の申告が不要でも、住民税については別途申告が必要になるケースがあるため留意しましょう。
業務委託契約などで副業をしている
会社員が副業として業務委託契約などで収入を得ている場合、副業の所得が年間20万円以下なら確定申告は不要です。ここでいう所得とは、売上から通信費や消耗品費などの必要経費を差し引いた利益を指します。収入金額そのものではなく、手元に残る利益で判定する点に注意してください。
なお、副業での赤字を給与所得と相殺したい場合は、金額にかかわらず確定申告を行うメリットがあります。
年金受給者の場合
公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ年金以外の所得金額が20万円以下であれば、確定申告不要制度により申告の必要はありません。この制度は年金受給者の申告の負担軽減を目的としています。
ただし、年金から所得税が源泉徴収されている場合で、医療費控除や生命保険料控除などを追加して還付を受けたい場合には、あえて確定申告を行うことで税金が戻ってくる可能性があります。
給与以外の所得がある場合
株の売買益や不動産所得、FX、暗号資産による利益などの合計が年間20万円以下であれば、給与収入が2,000万円以下の給与所得者は確定申告を行う必要はありません。
ただし、株式投資で特定口座(源泉徴収あり)を選択している場合は、既に課税が完結しているため利益が20万円を超えても申告不要です。
反対に、損失が出た際に他の所得と損益通算を行いたい場合などは、義務がなくても申告する方が有利になることがあります。
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確定申告が必要な人とは?
主に以下に該当する方は、確定申告が必要になる代表的なケースです。
- 個人事業主やフリーランスで1年間の所得が基礎控除額を超える人
- 給与年収が2,000万円を超える人
- 2か所以上から給与を受け取っている人
- 年末調整を受けていない会社員やアルバイト・パート
- 副業の所得(利益)が年間20万円を超える人
- 公的年金が400万円を超える、または年金以外の所得が20万円超の人
- 不動産賃貸や土地の売却で利益が出た人
自身の収支を振り返り、該当の有無を確認しましょう。
申告義務がなくても確定申告をした方がよいケース
所得が基準以下で申告義務がない場合でも、確定申告を行うことで払いすぎた税金が還付されるケースがあります。
特に控除の適用漏れがある場合は、申告しないと損をしてしまいます。還付申告は5年前まで遡って行うことも可能ですので、該当する項目がないか確認してみることをお勧めします。
住宅ローンで自宅の購入や増改築をした
住宅ローンを利用してマイホームの新築や購入、リフォームを行った場合、初年度に確定申告をすることで住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受けられます。
年末時点のローン残高に応じて所得税が直接減額されるため、大きな節税効果があります。会社員の方は2年目以降、勤務先の年末調整で手続きが可能ですが、個人事業主の方は毎年申告が必要です。
もし、住宅ローン控除の申告を忘れても、確定申告の対象となる年の翌年1月1日から5年以内であれば更正の請求をすることで、控除を受けることが可能です。
医療費が年間10万円を超えた
1年間で支払った医療費の合計が10万円(総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%)を超えた場合、確定申告で医療費控除を適用できます。
この控除は、本人だけでなく生計を一にする配偶者や子供、親族のために支払った分も合算可能です。家族の中で最も所得が高い人がまとめて申告すると、より高い節税効果を得られるのが一般的です。
ドラッグストアで購入した対象の医薬品代も含まれるため、領収書は捨てずに保管しておきましょう。
年の途中で退職し、年内に再就職をしなかった
年度の途中で会社を辞めて再就職しなかった方は、会社で年末調整を受けられていません。そのため、毎月の給与から源泉徴収されていた税金が納めすぎの状態になっている場合があります。
確定申告で1年間の正しい所得を計算し、基礎控除や社会保険料控除を適用することで、納め過ぎた税金が還付される可能性があります。一方で、年内に再就職して新しい職場で合算して年末調整を受けている場合には、原則として確定申告は不要です。
個人事業主で事業が赤字になっている
年間の事業収入から経費を差し引いた所得がマイナスになった場合は、所得税が発生しないため申告義務はありません。しかし、青色申告を行っている個人事業主であれば、確定申告をすることでその赤字を最大3年間繰り越すことができます。
これにより、翌年以降に黒字が出た際、繰り越した赤字と相殺して所得を低く抑えることが可能です。一時的な不調を将来の税負担の軽減に繋げるためにも、赤字であっても申告することが推奨されます。
ふるさと納税や寄附をした
ふるさと納税や一定の法人・団体への寄附を行った際、寄附金控除を受けるには原則として確定申告が必要です。寄附金控除を適用することで、自己負担額2,000円を除いた金額が所得税や住民税から差し引かれます。
ワンストップ特例制度を利用すれば5自治体までは申告不要ですが、6自治体以上に寄附した場合や、医療費控除などで別途確定申告を行う場合は、特例が無効になるため、ワンストップ特例の申請をした分も含めて寄付金控除額を計算し、申告書に記載する必要があります。
確定申告の手続きと流れ
確定申告は以下の流れで行います。
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1事業所得がある場合は、1年間の売上や経費を帳簿に記帳します。
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2次に源泉徴収票や控除証明書、領収書などの必要書類を準備します。
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3書類が揃ったら、e-Taxや書面で確定申告書を作成します。
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4最後に管轄の税務署へ期限内に提出し、納税または還付の手続きを行います。
マイナンバーカードを活用したスマホ申告なら、自宅からでもスムーズに申告ができるため非常に便利です。
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確定申告は、単なる義務ではなく、自身の財務状況を見直す重要な機会です。しかし、毎年のように行われる税制改正や、複雑な控除の仕組みを全て把握し、正確に計算するのは容易ではありません。2025年分からの変更点もあり、判断が難しくなった方も多いのではないでしょうか。
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