財務分析とは?必ず知っておくべき4つの方法・やり方について解説
目次
財務分析とは、決算書から会社の健康状態を正しく把握することです。勘や経験に頼るだけでなく、正確なデータに基づいた経営判断をするために行います。
そこで本記事では、財務分析の目的や財務3表の読み方、そして実践的な4つの分析方法をプロの視点で分かりやすく解説いたします。財務分析から何が分かるのかを深く理解していただき、自社の経営改善にお役立てください。
財務分析とは?
財務分析とは、財務諸表を見ながら企業の経営状況を客観的に分析することです。そして、この分析は大きく外部分析と内部分析に分かれます。
外部分析は金融機関が融資を判断するために行い、内部分析は経営者が自社の強みと弱みを把握して今後の戦略を立てるために行います。そのため、キークレアグループでもお客様の課題解決に向けた第一歩として、この財務分析を非常に重視しております。
財務分析を行う目的
財務分析の最大の目的は、現在の経営状態を正確に把握することです。利益率や資金繰りを数値化することで、自社の問題点を明確に浮き彫りにします。
さらに、資金調達のための事業計画策定に活用したり、競合他社と比較して自社の立ち位置を確認したりすることで、漠然とした経営への不安を具体的な課題として把握することができるようになります。
財務分析を行う際に必要な「財務3表」とは?
財務分析は、企業が作成する財務諸表をもとに行われます。その中でも基本となるのが財務3表です。具体的には、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を指します。
これらを連携させて読み解くことで、会社の財産、利益、そして現金の動きという異なる側面から、経営状態をより立体的に把握することが可能になります。

賃借対照表
貸借対照表(B/S)とは、一定時点における企業の財政状態を明らかにする書類です。たとえば3月決算の会社なら、3月31日時点の資産、負債、純資産を表します。左側に資産、右側に負債と純資産が記載され、左右の合計は必ず一致する仕組みになっています。これを見ることで、会社がどのように資金を集め、何に使っているかを把握することができます。
損益計算書
損益計算書(P/L)とは、一会計期間の経営成績を明らかにする書類です。3月決算の会社なら、4月1日から翌年3月31日までの収益と費用を表示します。そして、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益という5つの利益が段階的に計算され、本業の稼ぐ力や最終的な利益が明確に分かる仕組みとなっています。
【初心者必見】損益計算書の5つの利益とは?キャッシュフロー計算書
キャッシュフロー計算書(C/F)とは、その年度の実際のお金の流れを示す決算書です。たとえ損益計算書で黒字であっても、手元の現金が尽きれば会社は倒産してしまいます。そのため、営業活動、投資活動、財務活動の3つの項目に分けて現金の増減を整理します。これにより、損益だけでは見えないお金の動きをより正確に把握することができます。
事業計画におけるキャッシュフローの必要性や計算書の作成方法財務分析の4つの方法
財務分析には、大きく4つの分析項目があります。具体的には、収益性、安全性、生産性、効率性の4つです。また、目的に合わせて多様な指標が使われますので、詳しい見方や計算方法については以下のリンク先もぜひご確認ください。
財務指標とは?①収益性分析
収益性分析とは、企業がどれくらい利益を効率よく出しているかを測る分析です。つまり企業の稼ぐ力を評価します。
用いられる主な指標は以下の通りです。
- 売上高総利益率:商品やサービス自体の稼ぐ力
- 売上高営業利益率:本業における稼ぐ力
- 自己資本利益率:株主の出資分に対する利益率
- 総資産利益率:会社の総資産に対する利益率
同業他社と比較することで、自社の強みや弱みがより明確になります。
②安全性分析
安全性分析とは、財務基盤の安定性や、どれだけ支払い能力があるかを分析することです。会社の倒産リスクを測るため、金融機関も特に注視しています。
用いられる主な指標は以下の通りです。
- 流動比率:短期的な支払い能力
- 当座比率:流動比率より厳密な短期支払い能力
- 自己資本比率:総資本のうち返済不要な自己資本の割合
キークレアグループでも、この分析をもとにして適切な資金繰りの改善指導を行っております。
③生産性分析
生産性分析とは、企業が経営資源を有効活用して、どれだけの付加価値を生み出せたかを測る分析です。
用いられる主な指標は以下の通りです。
- 労働生産性:従業員一人あたりが生み出した付加価値額
- 労働分配率:生み出した付加価値のうち人件費に還元された割合
- 資本生産性:投下した資本に対して生み出された付加価値の割合
深刻な人材不足が続く現在、労働生産性の向上は多くの企業にとって急務の課題です。
④効率性分析
効率性分析とは、企業が資本などを投下して、いかに効率よく売上や利益を生み出しているのかを示す分析です。
用いられる主な指標は以下の通りです。
- 総資産回転率:総資産が1年間に何回売上として回転したか
- 棚卸資産回転期間:在庫が売れるまでに何日かかるか
- 売上債権回転期間:売掛金などを回収するまでの期間
在庫過多や回収遅れによる見えないロスを発見し、キャッシュフローの改善へとつなげます。
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財務分析は専門家に任せた方がいい?
財務分析の計算自体は可能であっても、その数値が自社にとってどういう意味を持つのかを正しく判断するのは困難です。正確に分析し課題を抽出するには、高度な専門知識が必要となります。
そのため、経営者が一人で悩むよりも専門家に任せることで、迅速かつ的確な現状把握ができ、本業に集中できるという大きなメリットがあります。
キークレアなら財務分析・経営改善をワンストップでサポート!
キークレアグループでは、単に数値を報告するだけの財務分析はいたしません。財務コンサル法人と連携し、経験豊富なスタッフが、財務分析に基づいた具体的な経営改善案の立案から実行支援までをワンストップでサポートいたします。グループ一丸となって、最適な経営・財務支援をトータルでご提案できるのが強みです。
【参考】財務分析を行う順番に決まりはあるか?
初めて財務分析をするときには、効果的な順番があります。まずは会社の存続に直結する短期的視点からの分析として、安全性や資金繰りを確認します。
次に、事業の儲けを見る収益性の分析を行い、最後に長期的視点からの分析である生産性や効率性の確認へと進みます。足元の現金を確実に確保した上で、利益向上を目指すのが経営の鉄則です。
財務分析の方法を理解して、より良い経営戦略を立てるためにも税理士にご相談ください。
財務分析は、企業が持続的な成長を遂げるための重要な羅針盤です。現状を正しく把握し、より良い経営戦略を立てるためには、精度の高い客観的な財務分析が欠かせません。
キークレア税理士法人は、国から認定を受けた「認定経営革新等支援機関」として、多くのお客様の経営改善をサポートしてまいりました。自社の状況に不安がある、またはさらに成長したいとお考えの経営者様は、ぜひ一度キークレアグループにご相談ください。