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相続税の税務調査を徹底解説!調査されやすいケースや時期、対策など

代表税理士 三嶋 泰代
監修代表税理士三嶋 泰代

相続税の申告と納税を終えても、申告内容に誤りや財産の申告漏れがあった場合、税務署や国税局による税務調査の対象となる可能性があります。

この調査は、申告の正確性を確認するためのもので、申告後1~2年後に行われることが多いです。調査で指摘を受けると、本来の税額に加えてペナルティとして加算税などが課されます。

税務調査は、資産家だけでなく一般家庭も対象となり得ます。本コラムでは、調査の対象となりやすい人、実施時期、そして調査内容について詳しく解説します。

相続税の税務調査とは

相続税の税務調査は、申告内容の正確性を確認するため、税務署や国税局が行うものです。申告漏れの可能性などが疑われる場合、相続財産の状況を確認します。
調査には主に二種類あります。

  1. 任意調査:事前に連絡があり、原則として故人の自宅を訪問して行われますが、電話や税務署訪問で済む場合もあります。任意とされますが、実質的に拒否はできません。
  2. 強制調査:悪質な脱税が疑われる場合に、裁判所の令状に基づき国税局が抜き打ちで行うものです。

税務調査は正しく申告されていない可能性が疑われると実施され、申告漏れ財産の確認や特例適用の誤りがないかなどが調べられます。

税務調査が入りやすい時期

相続税の税務調査は、申告の翌年または翌々年の夏から秋頃(8月〜11月)に行われるケースが多いです。これは、7月の税務署職員の人事異動後に調査を開始し、翌年の異動前に完了させるという、事務的な都合によるものです。

ただし、この時期を過ぎても相続税の時効が成立するまでは調査が入る可能性があります。相続税の時効は、原則として申告期限から5年です。しかし、財産隠しなどの不正行為が発覚した場合は、時効が申告期限から7年に延長されます。この時効期間内は、常に税務調査の可能性がある点に注意が必要です。

税務調査が行われる確率は約2割

相続税申告が税務調査の対象となる確率は約20%、つまり5件に1件と、所得税や法人税と比べて高くなっています。

相続税が特に調査を受けやすい理由としては、申告期限が短く、多くの方にとって初めての経験であることから申告に誤りが生じやすいこと、そして申告漏れがあった場合の金額が大きくなる傾向にあることが挙げられます。

実際、税務調査が行われたケースでは、約80%もの割合で申告漏れが指摘され、本来納めるべき税額との差額に加え、追徴課税が課されています。そのため、相続税申告は慎重に行う必要があります。

相続税の税務調査が入りやすい8つのケース

税務調査は、相続税の申告内容に疑問や不審がある場合に実施されます。特に遺産の過少申告や財産隠しの疑いがあるケースは、調査されやすい傾向にあります。調査対象になりやすいケースは以下の通りです。

  1. 相続財産の申告漏れがある場合
  2. 相続額が大きい場合
  3. 海外資産がある場合
  4. 家族が多くの資産を保有している場合
  5. 預貯金や現金が多く、出入りも多い場合
  6. 相続人の証券口座に多額の残高がある場合
  7. 名義預金・暦年贈与が多い場合
  8. 税理士に相談せず自分で申告した場合
  9. 無申告の場合

相続財産の申告漏れがある場合

税務署は、国税総合管理システム(KSK)という、全国の国税局と税務署をネットワークでつなげ、情報を管理するシステムを活用し、被相続人の生前の所得や財産状況に関する情報を把握しています。

このシステムには、金融機関や不動産登記情報なども集約されており、税務署は申告前に想定される相続税額を概算しています。実際に提出された申告書の税額が、このKSKシステムの想定よりも著しく少ない場合、申告漏れの疑いがあると判断されます。

このような申告書は税務調査の対象に選定されやすくなります。申告財産に漏れがないか、事前に確認することが重要です。

相続額が大きい場合

相続する財産の額が大きい場合、申告が正しくても税務調査が行われやすくなります。財産が多いほど計上漏れや計算ミスの可能性が高まる上、相続税が累進課税であるため、追徴税額も大きくなるからです。

特に相続財産が2~3億円を超えるなど高額な申告は、積極的に調査されやすい傾向があります。また、故人が上場会社の社長や医師・弁護士など高収入な職業であった場合も同様です。税務署は富裕層のリストに基づき、重点的に調査を行うと言われています。

海外資産がある場合

相続財産の中に海外資産がある場合も税務調査がされやすくなります

被相続人、相続人ともに日本国籍を持つ場合は、海外資産も日本の相続税の課税対象となります。
海外資産は申告が漏れやすい財産として、税務署が調査に力を入れている財産です

なお、金融機関を通じての海外への送金が100万円を超える場合は、その金融機関から税務署に「国外送金等調書」が送られるようになっているため、税務署が把握しています。

家族が多くの資産を保有している場合

相続人の預金が、その人の収入や財産と比較して不自然に高額な場合、税務署はこれを名義預金(実質的に被相続人の財産)とみなし、申告漏れの疑いで税務調査が入りやすくなります。

名義預金と判断されないためには、贈与契約の存在や、贈与税を適正に申告・納税していることが重要です。贈与が適切に行われ、贈与税が正しく納められていれば、税務調査が入っても問題はありません。しかし、名義預金とされ実質的に故人の財産とみなされると、相続税の課税対象となります。

相続税対策の方法15選

預貯金や現金が多く、出入りも多い場合

相続財産に不動産が多いケースよりも、預貯金や現金が多いケースのほうが、税務調査が入りやすい傾向にあります。

これは、不動産は評価が複雑で申告漏れの判断が難しい一方、預貯金は金額が明確であり、税務署のKSKシステムで把握しやすいためです。
また、故人の預貯金の出金・入金回数が頻繁で多額の現金の動きがある場合も、調査の対象になりやすいと言えます。これは、被相続人が生前に財産隠しをしていた、または不適切な相続税対策として家族へ財産を移転させていたのではないか、と税務署に疑われるためです。

相続人の証券口座に多額の残高がある場合

相続人名義の証券口座に、その人の収入や資産に見合わない多額の残高がある場合、名義預金と同様に税務調査の対象となりやすくなります。これは、実質的には被相続人の資金ではないかと疑われるためです。

特に、その口座で得た配当金や売却益を被相続人が受け取っていたり、被相続人が生前に運用指図をしていた実績が確認されたりすると、その口座は被相続人の財産とみなされます。この場合、本来の相続財産に加算され、相続税が課税されることになります。

名義預金・暦年贈与が多い場合

相続人名義の預貯金でも、その原資(資金源)が被相続人であれば、相続財産と見なされ税務調査の対象となるリスクが高まります。特に、主婦や学生など収入が少ない相続人に多額の預金がある場合、名義預金の疑いが持たれます。名義預金とは、 預金名義は相続人であるものの、実質的な所有権や管理権が被相続人にある預金のことです。名義預金と判断されると申告漏れとなります。

また、規則的・定額な暦年贈与は最初から一括で贈与する意図があったと見なされ、多額の贈与税が課税される可能性があるため、注意が必要です。なお、暦年贈与とは 1月1日から12月31日までの1年間に受けた贈与財産の合計額に対して贈与税を計算する制度のことです。

税理士に相談せず自分で申告した場合

税理士のサポートを受けずに自分で相続税を申告した場合、書類の不備や財産の見落としが生じやすく、その結果、税務調査の対象となる可能性が高くなります。

申告書にミスが多いと、税務署のチェックが厳しくなり、意図しない申告漏れを疑われやすくなるためです。
一方、相続税の申告に精通した税理士に依頼し、申告書に署名が入ることで、その申告内容の信頼性が高まります。これにより、税務署による調査リスクを軽減できるため、専門家への依頼が推奨されます。

無申告の場合

相続税の納付額がゼロになったとしても、原則として相続税の申告は必要なケースが多く、無申告は税務調査の対象となるリスクが極めて高いです。

特に「相続税額がないから」と申告しなかった場合でも、税務署から「相続税についてのお尋ね」が届いたときは、税務署は申告漏れの可能性を把握しているため、必ず財産と税額を再確認すべきです。

相続税を減額できる特例や控除の中には、申告書を提出することが適用条件となっているもの(例:小規模宅地等の特例)があります。これらの特例を適用して納税額がゼロになった場合でも、申告義務は発生します。無申告とならないよう十分注意しましょう。

相続税の無申告はどうなる?

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相続税の税務調査の流れ

相続税の税務調査は、通常調査官2名が被相続人の自宅などを訪問し、1日がかりで行われます。

  • 参加者::調査官2名、相続人(可能であれば全員)、担当税理士
  • 場所: 被相続人の生前の自宅がで行われることが多いです。ただし、自宅を売却済みの場合は相続人の自宅など、調査対象の財産がある場所で行われることもあります。

一般的な流れは次の通りです。

事前連絡 電話や書面で連絡
調査当日 10時頃 調査開始 調査官から被相続人・相続人に関する質問やヒアリングを実施。
12時頃 昼休憩 相続人が昼食を用意する必要はありません。
13時頃 調査再開 金庫、タンスなどの現物確認(通帳、重要書類など)を実施。
17時頃 調査終了 当日の質問と回答を確認し終了。調査事項が多い場合は後日再調査があります。

相続税の税務調査前に準備しておくこと

相続税の税務調査前に準備しておくことは次の通りです。

  1. 申告書の内容を見直す
  2. 財産を洗い直す
  3. 申告内容の証明資料を用意する
  4. 調査官からの質問への回答を用意しておく

申告書の内容を見直す

税務調査が入る前に、提出した申告書の内容に記入漏れや計算ミスがないか、徹底的に確認することが非常に重要です。

申告書を税理士に依頼した場合は、改めて税理士と一緒に内容を確認しましょう。
もし自分で申告した場合でも、この段階で税理士に依頼し、申告内容の専門的なチェックや、税務調査時の立ち会いを依頼することが強く推奨されます。

専門家のサポートを得ることで、調査官の質問に適切に対応でき、追徴課税のリスクを最小限に抑えられます

財産を洗い直す

税務調査で申告漏れを指摘されないよう、以下の見落としやすい財産を改めて確認しましょう。税務署はこれらの財産に注目しています。

  • 現金:タンス預金やへそくりなど、自宅に保管されている現金。
  • 預貯金:実質的に故人の財産である名義預金。
  • 動産:美術品、骨董品、宝石といった高価な品々。
  • 土地:自宅以外に所有する山林や未利用地など。
  • その他:生命保険金、持ち戻し期間内の生前贈与財産。

申告内容の証明資料を用意する

税務調査では、相続財産の申告内容を確認するため、さまざまな資料の提示を求められます。調査官の質問に適切に答えられるよう、事前に資料を準備しておきましょう。
一般的には、以下の資料が揃っていれば安心です。

  • 申告資料:相続税申告の際に使用した資料の原本
  • 預貯金:被相続人および相続人全員の預貯金通帳
  • 不動産:相続人が所有する土地の登記簿謄本や不動産購入時の契約書などの資料
  • 印鑑:相続人の認印

調査官からの質問への回答を用意しておく

税務調査官はマニュアルに基づき、故人(被相続人)と相続人双方について詳しく質問します。事前に回答を用意しておくと安心です。

  • 被相続人に関する質問
    被相続人の出身地、職業歴、家族構成などの基本情報のほか、どのように財産を築いたか、主な収入源、取引のあった金融機関、大きな出費の使途などが聞かれます。また、日記や家計簿の有無、死亡直前の預貯金の使途や財産管理の状況、死亡時の医療費なども確認されます。
  • 相続人に関する質問
    相続人の職業、住まい、家族構成といった情報に加え、取引のある金融機関、投資状況、過去に購入した不動産に関する事項が質問されます。さらに、被相続人から生前に贈与を受けたかどうかや、申告を担当した税理士との関係についても確認が行われます。

相続税の税務調査で指摘を受けたらどうなる?

相続税の申告後に、本来納めるべき税額より少ない額で申告していたことが判明した場合、納税者は修正申告を行う必要があります。そのため、税務調査により申告漏れを指摘された場合には修正申告が必要です。

この際、追加で納付する相続税のほかに、以下のペナルティ(追徴課税)が課されます。

  • 過少申告加算税:申告額が少なかったことに対するペナルティです。税務調査後に指摘を受けて修正申告をした場合が、最も高い税率になります。
  • 無申告加算税:申告義務があるにもかかわらず、正当な理由なく申告をしなかった(無申告)ことへのペナルティです。
  • 重加算税:財産隠しなど、特に悪質とみなされた場合に課されます。税率が最も重いペナルティです。
  • 延滞税:納付が期限に遅れたことに対する利息に相当するペナルティです。

極めて悪質な脱税行為と判断された場合は、刑事罰の対象となる可能性もあります。

相続税の修正申告とは

相続税の税務調査を回避するための対策

税務調査が入ると多くのケースで追徴課税が発生します。
少しでも税務調査が入る確率を下げるために以下のようなことに気を付ける必要があります。

  1. 正しく申告する
  2. 生前から財産状況を把握しておく
  3. 相続関連のやり取りは記録しておく
  4. 相続税申告に強い税理士に依頼する

正しく申告する

正しく申告することが税務調査を回避する最も有効な方法です。
相続税申告を正しくするために、以下の点に気を付けて申告しましょう。

  • 見落としがないようすべての財産を調査し把握する。
  • 相続人が誰であるか正確に調査する。
  • 申告が必要な控除や特例などがないか確認する。
  • 相続税の計算ミスがないか複数回計算してみる。

生前から財産状況を把握しておく

税務署は、KSKシステムを利用し、被相続人の生前の所得や財産を詳細に把握しています。
そのため、相続税の申告内容とKSKシステムの情報に大きな乖離があると、税務調査のリスクが高まります。調査リスクを減らし、相続税を正しく申告するには、生前から被相続人の財産を正確に把握しておくことが最善です。

家族が独自に被相続人の財産すべてを調べるのには限界があるため、生前に本人が財産目録を作成しておくか、家族がその作成を働きかけることが重要です。

相続関連のやり取りは記録しておく

生前贈与を税務調査で否認されないためには、口頭の約束ではなく贈与契約書を作成するなど、明確な証拠を残しておくことが極めて重要です。

被相続人の口座から出金があっても、契約書がなければ贈与であることの証明ができません。その結果、税務署に使途不明金とみなされ、不信感を与え、税務調査を受ける原因となりかねません。

また、不動産の賃貸借契約書や、貸付金・借入金の金銭消費貸借契約書など、故人が生前に結んだ各種契約書も整理しておくと、財産状況が明確になり、税務調査における説明する上で非常に役立ちます。

相続に強い税理士に依頼する

税務調査の対象とならないためには、相続に詳しい税理士への依頼が大切です。専門家に依頼することで、申告における計算ミスや財産の計上漏れを防ぎ、調査リスクを大幅に軽減できます。

また、相続税がかからないと自己判断して申告を怠った場合、後で納税義務が判明すると無申告加算税が課されるリスクがあります。財産評価や特例の適用に不安がある場合は、税理士に依頼して申告することで安心を得られます。

キークレア税理士法人は、相続の専門チームと豊富な実績を持ち、司法書士・弁護士と連携して手続きをワンストップで支援します。私たちは単に相続税額を適正に抑えるだけでなく、お客様の思いを尊重し、円満かつスムーズな相続完了を目指します。手続きの進捗を報告し、専門用語を分かりやすく解説するなど、不安軽減に努め、二次相続対策までサポートいたします。

相続税に強い税理士とは?

相続税の税務調査についてはキークレア税理士法人にご相談ください

税理士に依頼せず自分で相続税を申告した場合、税務調査の対象となる可能性が高くなります。相続税申告に対する税務調査の実施率は約2割と高く、調査を受けたケースの多くで申告漏れが指摘され、追徴課税を受けています。

この追徴課税額は、専門家に支払う報酬を上回る可能性もあります。
キークレア税理士法人は、相続専門チームによる豊富な実績で、申告漏れを防ぎ、税務調査のリスクを軽減します。また、単に税額を抑えるだけでなく、ご家族の思いを汲み取り円満な相続の完了を目指します。相続税や税務調査に関するご相談は、安心してキークレア税理士法人までお問合せください。

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