投資キャッシュフローとは?分析する際に見るべきポイント | 福岡の税理士 | キークレア税理士法人 | 福岡・東京を拠点とした7社によるキークレアグループ

各種お問い合わせ

受付時間:8:30-17:30 / 定休日:土・日・祝日

092-406-6736 メールでのお問い合わせ
キークレア税理士法人

投資キャッシュフローとは?分析する際に見るべきポイント

代表税理士 三嶋 泰代
監修代表税理士三嶋 泰代

キャッシュフローとは、企業の「お金(キャッシュ)の流れ(フロー)」のことを指します。

そのキャッシュフローを資料にまとめたものが「キャッシュフロー計算書」であり、「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つの区分で構成されています。

中でも、事業拡大のための投資に関するお金の動きは「投資活動によるキャッシュフロー」で確認することができ、将来の成長・拡大に向けた企業の意思表示が見える重要な指標です。

当記事では、投資活動によるキャッシュフローとは何か、分析方法などを詳しく解説していきます。

キャッシュフロー計算書の見方・読み方と経営分析のポイント

投資キャッシュフロー(投資CF)とは

キャッシュフロー計算書は、3つの区分ごとに、過去実績の現金の流れがわかる書類構成となっています。各区分の詳細は以下に記載の表の通りです。

営業活動によるキャッシュフロー 営業活動(本業)によるお金の増減
投資活動によるキャッシュフロー 資産の取得・売却によるお金の増減
財務活動によるキャッシュフロー 借入金の増加や借入元本の返済によるお金の増減

中でも、投資活動によるキャッシュフローとは、資産や設備の購入、投資、売却など、企業が行う投資に関連する現金の流れをさします。

これにより、投資で得たお金や投資目的で支出したお金の動きが表示されます。また、合わせて、会社がどのような投資活動に力を入れているかを確認することができます。

なお、キャッシュフローについては、以下記事も参照にされてください。

「財務キャッシュフロー」とは?内訳や見方のポイントを解説

投資キャッシュフローを分析する際のポイント

投資キャッシュフローを分析する上では、マイナスの場合とプラスの場合において、会社はどういう状態なのかを見ていく必要があります。

その上で、単にプラス・マイナスを見るだけでなく、どのような要因でプラス・マイナスになっているかをチェックすることが重要です。

投資キャッシュフローがマイナスの場合

設備投資や株式投資などの投資活動を積極的に行っている状態といえます。

「マイナス=経営状態が悪い」とは一概には言えず、むしろ成長期であれば積極的な投資が必要と考えられます。

一時的な投資によりマイナスになっても、来期以降にその投資の成果が出るのであれば問題はありません。

また、設備投資ではなく、定期預金に現金を多く預け入れているためマイナスになるケースもあります。

これについては経営状態にそれほど大きな影響が及ぶことはありませんが、事業に現金を活かせていないと判断することもできるため、財務経営に向けた健全化・適正化の検討が必要になる可能性があります。

一方で、貸付金や有価証券によるマイナスが大きい場合は注意が必要です。

回収できないと大きな損失につながる可能性があるため、将来的に回収ができるかを見極める必要があります。

キャッシュフローが「マイナス」の詳細は、以下記事もご参照ください。

キャッシュフローがマイナスとはどんな状態?マイナスになる理由とは

投資キャッシュフローがプラスの場合

積極的に投資をしていない状態といえます。

投資の回収期であれば、投資を回収できている状態とも判断することができ、問題ありません。

また、設備や株式などを売却した場合もプラスになります。
つまり、会社が持っている設備や、株、債券などを売った金額が、投資分を上回っているということです。

これが、事業縮小や資金繰りの悪化による売却であれば、「撤退のため」「現金創出のため」という目的になっている可能性が高いため、今後の対策が必要となります。

キャッシュフローの改善方法については、以下記事もご参照ください。

キャッシュフローを改善する10の方法|経営改善のポイントをご紹介

キャッシュフローの理想的な形とは

業種や業態、会社の規模、会社の状況によって異なるため一概に言うことはできません。

また、営業キャッシュフロー、財務キャッシュフローと組み合わせて総合的に判断していく必要があります。

キャッシュフロー全体から判断できる参考例は以下表のとおりです。

優良企業 成長段階にある企業 危険性が高い企業
営業CF + +
投資CF +
財務CF + +

投資キャッシュフローに関して注目すると、多くの場合は、投資キャッシュフローがマイナスでも、営業キャッシュフローがプラスであればそれほど問題はありません。

フリーキャッシュフローについて

フリーキャッシュフローとは、企業が自由に使えるお金のことであり、本業で得た収入から設備投資による支出を差し引いたあとの余剰現金のことをいいます。

フリーキャッシュフローの計算式は以下の通りです。

フリーキャッシュフロー = 営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー

プラスであればあるほど資金不足を起こしにくく、将来にわたり事業拡大などの積極的な事業展開が可能といえます。

「営業キャッシュフロー>投資キャッシュフロー」であればフリーキャッシュフローはプラスに傾きます。

フリーキャッシュフローをプラスにするには、営業キャッシュフローの範囲での投資計画が望ましいということもできるのです。

キャッシュフロー分析・改善は専門家のアドバイスがおすすめ!

キャッシュフロー分析をするなら、専門家からアドバイスを受けることをおすすめします。

キークレアは財務コンサルティング法人と連携しているため、正確な分析の上で、会社の問題点をいち早く発見し、適切な改善策をアドバイスすることができます。
認定経営革新等支援機関として融資、資金繰り対策もサポート可能です。

また、キャッシュフロー計算書の作成を効率化するための基盤となる、クラウド会計導入支援も行なっています。

財務分析等の詳細は以下をご参照ください。

クラウド会計を導入すべき?導入支援・サポートで課題を解決!

税理士・司法書士・社労士・財務会計・会計・不動産・カンボジア

キークレアグループ一丸となって支援いたします!

092-406-6736092-406-6736

受付時間:8:30-17:30 / 定休日:土・日・祝日

投資キャッシュフローに含まれる項目

投資キャッシュフローには以下のような項目が含まれています。

  • 定期預金の預入による支出/定期預金の払戻による収入
  • 固定資産の取得による支出/固定資産の売却による収入
  • 投資有価証券の取得による支出/投資有価証券の売却による収入
  • 貸付による支出/貸付金の回収による収入

それぞれについて解説していきます。

定期預金の預入・払戻

定期預金に預け入れや払い戻しをしたときのキャッシュの変動を表します。

定期預金は固定性預金として、現金や普通預金とは区分して取り扱われるため、投資キャッシュフローの項目に含まれています。

  • 預け入れをしたとき:マイナス
  • 払い戻しをしたとき:プラス

となります。

投資有価証券の取得・売却

他社株式や社債といった投資有価証券などを取得・売却した際のキャッシュの変動を表します。

  • 投資有価証券を取得したとき:マイナス
  • 投資有価証券を売却したとき:プラス

となります。

貸付金の貸付・回収

他社(他者)にお金を貸付したときや、貸付金を回収したときのキャッシュの変動を表します。

  • 貸付をしたとき:マイナス
  • 貸付金を回収したとき:プラス

キャッシュフロー計算書の作り方

作成義務があるのは上場企業のみですが、中小企業や個人事業主にも作成する意義があるといえます。作成方法としては、直接法と間接法の2つがあります。

直接法とは、営業活動によるキャッシュフロー部分について、収入と支出を各項目で明確に抽出し作成していく方法です。

現実の収入・支出を計算していくため、手間がかかるのが難点ですが、項目別収支が明確化するメリットがあります。

間接法とは、営業活動によるキャッシュフロー部分を、損益計算書を参考にして加減算調整して作成する方法です。

減価償却費等実際にキャッシュアウトしていない項目の調整が必要となりますが、作成としては直接法ほどの手間はありません。

詳細は以下をご参照ください。

直接法による
キャッシュフロー計算書の作り方
間接法との違いも解説
キャッシュフロー計算書の「間接法」とは?作り方や直接法との違い

財務・資金繰り対策のプロフェッショナルであるキークレアがサポートいたします。

ここまでお伝えしてきた通り、投資キャッシュフローは、適切に投資活動ができているかを知るために重要な指標の一つといえます。

そして、キャッシュフロー分析により、経営状態や資金繰りに問題があれば早急な対処が必要となります。

その上で、財務分析・改善・資金繰りは専門家のサポートがおすすめです。

キークレアグループでは、税理士法人による税務会計だけでなく、財務コンサルティング法人、クラウド会計法人等と連携しているため、会社の問題点を多角的に判断し、適切なサポートを提供することができます。

会社経営でお困り事がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

お客様のビジョン達成のために、グループ一丸となり全力で支援してまいります。 お客様のビジョン達成のために、グループ一丸となり全力で支援してまいります。

お客様のビジョン達成のために、グループ一丸となり全力で支援してまいります。

受付時間:8:30-17:30 / 定休日:土・日・祝日

092-406-6736
メールでのお問い合わせ